[解説・意味]
ここまで来ればお気づきとは思いますが、『アメリカン・イディオット』全曲和訳へと邁進しております。なんてたって、素晴らしいアルバムなのでね。
ローリングストーン誌も「いったい誰が(メジャーデビューのドゥーキーから10年後の)2004年までグリーンデイが生き残っていると予想した?」という一文からレビューを書き始めるくらいには、各方面に衝撃を与えたアルバムだし。
(メジャー)デビューアルバムが売れただけのただのポップパンクバンドから、あの『American Idiot』を作り上げたバンドへと評価を急上昇させた一枚。その真ん中、7曲目がこの曲。
医薬品感を薄めるためなのか、本来のスペル(novocaine/ノボカイン)からは変更されているけど、ノボケイン・プロカインは局所麻酔薬の一つで、コカインの代用品でもあった。
現在の歯科治療ではリドケインの方が一般的だけど、要は歯医者の麻酔注射の中身で、不健康な生活ゆえか頭痛までする虫歯で苦しんでいて、メタファーとして精神的な痛みも、薬によって麻痺させてほしいといった歌詞かな。
もうわけがわからないくらい歯や頭が痛む(悪魔に襲われている)時のロングキスというのは、ノボケインの作用そのもので、日本人の感覚からすると鎮痛剤のロキソニンに例えるのもそう外れてはいない気がするけど、
聖なるジミーさんが言う「it’s better than here」はクスリのことだろうな。現実にシラフでいるよりはクスリで現実逃避した方が楽だろとね。悪い奴なのでジミーは。
[日本語訳]
内側でうずく感覚を取り除いてくれ
ほろ苦さも混じった片頭痛
まるで心までズキズキする歯痛のようだ
もうこれ以上耐えられない
腫れから来る苦痛を抜き取ってくれ
この痛みにはお手上げだ
長いキスで安らかな眠りをくれ
そうすれば全てうまくいくから
何も感じなくていいと言ってくれ
俺にノヴァケインをくれよ
体からも心からも
夢からも悪魔をキスで追い出してほしい
変な気分だけど大丈夫さ
ジミーも「ここに留まるよりはマシだ」と言う
その理由を教えてやるよ
腫れから来る苦痛を抜き取ってくれ
この痛みにはお手上げだ
長いキスで安らかな眠りをくれ
そうすれば全てうまくいくから
なあジミー 何も感じずに済むんだろ
だから俺にノヴァケインをくれよ
[Lyrics/歌詞]
Take away the sensation inside
Bittersweet migraine in my head
It’s like a throbbing toothache of the mind
I can’t take this feeling anymore
Drain the pressure from the swelling
This sensation’s overwhelming
Give me a long kiss goodnight
And everything will be alright
Tell me that I won’t feel a thing
So GIVE ME NOVACAINE
Out of body and out of mind
Kiss the demons out of my dreams
I get the funny feeling and that’s alright
Jimmy says it’s better than here
I’ll tell you why
Drain the pressure from the swelling
This sensation’s overwhelming
Give me a long kiss goodnight
And everything will be alright
Tell me Jimmy, I won’t feel a thing
So give me novacaine