解説/Interpretation
シューゲイザーというジャンルを代表する金字塔であり、90年代、いや、ロックの歴史の中でも重要な一枚で、1991年発表ながら今なお後続のアーティストへと影響を与え続けているのがマイ・ブラッディ・バレンタインの『loveless』というアルバム。
バンドとしてはまだ2枚目のアルバムだったのに、次のアルバム『m b v』へ20年以上もの期間を要したのは(中心メンバー・核となるケヴィン・シールズが異常なまでの完璧主義者だという理由もあるだろうけど)、
『ラブレス』がもはやそれ以上の作品を作ることができない”完成形“に達していたからだと思う。個人的にも世界で一番好きなアルバム。
そのラブレスの冒頭を飾るのがこの曲、「only shallow」
マイブラは歌詞カードをつけないというか、(サブスクで勝手に流れるLyricsにキレる程度には)歌詞を公表しないことをポリシーにしている+囁くように歌うバンドだから、正確な歌詞が不明で、歌詞を掲載しているサイトを見てもサイトごとに違うし、もう自分の耳を信じて聴き取るしかなかった。(間違えていたら申し訳ないけど、メンバーしか答え合わせができない⋯)
洋楽には単語を並べただけの、音ありきで、歌詞にほとんど意味がない曲も沢山存在するけど、マイブラも歌詞の意味や繋がりよりは音の響きや雰囲気を大事にしているバンドだと感じる。
でも深い意味はなくとも、キャリアを通して、ラブレスのジャケットのように曖昧で、メルトダウンという言葉が似合う官能的な歌詞が多い。
なんてたって1stアルバムの1曲目に『Soft As Snow (But Warm Inside)』というタイトルを持ってくるバンドだし。
そして、女性であるビリンダ・ブッチャーが作詞をしたこの曲は、処女喪失について歌っているんじゃないかと解釈した。(正確には処女性の喪失)
すべての女の子が持っていて、大半の女性が通る道なんだろうけど、それは(個々の現実がどんなものかは置いといて)繊細で、艷やかで、不安で、美しい、ものだと思う。
その時が幻想のように過ぎ去ってしまえば、only shallow(浅いだけ)なのかもしれないけど。
日本語訳/Translation
枕のように眠りにつく
そこには誰もいない
彼女がもう気にかけない場所
どこにも
枕のようにやわらかい
彼女のそこに触れて
彼女が勇気を出せない場所
どこかに
甘くてなめらかな
そこはもっとやわらかい
あなたは成長したみたい
強く
心配事を話してみて
彼女はもう身構えたりしない
シルクのようにやわらかい
どこもが
枕のように眠りにつく
心地良いそこは
彼女が勇気を出せない場所
どこでも
鏡を見てみて
彼女はそこにはいない
彼女がもう気にかけない場所
どこかへ
歌詞/Lyrics
Sleep like a pillow
No one there
Where she won’t care
Anywhere
Soft as a pillow
Touch her there
Where she won’t dare
Somewhere
Sweet and mellow
Softer there
Feel like you grew
Stronger
Speak your trouble
She’s not square
Soft like there’s silk
Everywhere
Sleep as a pillow
Comfort there
Where she won’t dare
Anywhere
Look in the mirror
She’s not there
Where she won’t care
Somewhere

